免疫に働きかける「母乳中オステオポンチン」国際共同研究で濃度変化解明

雪印ビーンスターク第3回全国母乳調査
免疫に働きかけウイルスや感染症から赤ちゃんをまもる機能成分
「母乳中オステオポンチン」国際共同研究で濃度変化解明
《第51回欧州小児消化器肝臓栄養学会年次総会》で発表

180509_【NewsRelease】第3回母乳調査研究結果発表 オステオポンチン


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第3回全国母乳調査で解明
免疫に働きかけウイルスや感染症から赤ちゃんをまもる注目の成分「母乳中のオステオポンチン」とは

最新研究から分かった重要な母乳中の免疫成分オステオポンチン」
 第3回の調査結果は、2017年5月には母乳中のビタミンDの濃度に関する研究結果を報告、最新の研究においては2018年5月に、日本、中国、韓国、デンマークの4か国間の国際共同研究に参画し、最近の日本人の母乳中オステオポンチン濃度を調査、学会にて報告しました。
オステオポンチンは免疫に働きかける機能をもつ母乳中の成分です。本研究の結果、母乳中のオステオポンチン濃度およびたんぱく質中のオステオポンチンの割合は国によって異なり、産後日数の経過に伴い濃度が低下することが明らかに。800検体を超えた多国間での母乳とオステオポンチンに関する共同研究は、世界初の取り組みとなりました。

「母乳中のオステオポンチン」はどんな成分?
◆母乳中のオステオポンチンは、最初の報告が1989年と比較的新しい免疫成分
免疫に働きかけウイルスや感染症から赤ちゃんをまもる機能がある
◆細胞が分泌するサイトカイン*とよばれるたんぱく質のひとつで、母乳中の細胞において最も多く遺伝子発現すると報告されている
◆オステオポンチンを配合した粉ミルクを飲んだ赤ちゃんの発熱回数が配合していない粉ミルクより少なく、母乳栄養児と同等であったという結果が海外の文献にて報告
*サイトカインとは、インターフェロン、インターロイキン、成長因子などの物質の総称で、主に免疫細胞が分泌し、他の細胞に働きかける役割をもっています。

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近年さまざまな情報が発信され話題となっている「オステオポンチン」
乳幼児や大人にはどう影響するのか・・・その種類は?
「今話題となっているオステオポンチン」5のポイント

ポイント① なかなか通常の食事で摂取できない!
牛乳にはわずかながらオステオポンチンが含まれていますが、食事から摂取することが難しい成分。ごく一部の乳製品から摂取することが可能と言われていますが、私たちの身近にある乳製品で母乳並みの量を摂ることは困難です。

ポイント② 母乳中に最も多く含まれる!
オステオポンチンは一般成人の血中にも検出されますが、母乳に最も多く含まれる成分です。母乳中のオステオポンチン濃度は大人の血中濃度に比べておよそ1万倍も高いといわれています。

ポイント③ ヒトとウシでも違う!多数種類があり役割もさまざま
ヒトではアミノ酸配列が異なるオステオポンチンが8種類あると報告されていますが、比較的研究されているのは3種類。これらの組み合わせがヒトでの生理的な役割に影響すると考えられていますが、その詳細な作用メカニズムはほとんど分かっていません。また、ヒトとウシではオステオポンチンの種類(遺伝子およびアミノ酸配列、翻訳後修飾)も異なるのです。

ポイント④ 種類によっては老化やがんの原因にも作用する?
一部の生活習慣病の病態において、オステオポンチンが病態の悪化に関連するとの報告がありますが、いずれも健常な乳児において認められる現象とは異なります。また、がん細胞が分泌するオステオポンチンは、母乳に含まれるオステオポンチンと構造や機能が違うとの報告もあります。

ポイント⑤ 赤ちゃんの発熱回数に影響する!?
多くの動物実験やヒト試験において、母乳や牛乳に含まれるオステオポンチンが赤ちゃんの免疫機能の発達に有用であると報告され、母乳由来のオステオポンチンは赤ちゃんの健康な発育に重要な成分だと考えられるようになりました。 オステオポンチンを配合した粉ミルクを飲んだ赤ちゃんは、オステオポンチンを配合していない粉ミルクを飲んだ赤ちゃんより発熱回数が少なく、母乳栄養児と同等であったという結果が海外の文献にて報告されています。

母乳中の免疫成分はオステオポンチンだけでなくリボ核酸やシアル酸、TGF- βなど雪印ビーンスタークの母乳研究の結果から報告されています。

 

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