+++ 母乳研究 +++
母乳の「守る力」ってなに?
お母さんのおなかの中でずっと守られてきた赤ちゃん。
しかし生まれた直後は抵抗力がとっても未熟で病原菌などの外敵から身を守るのが大変…
でも、お母さんの母乳には赤ちゃんを守るすごい力が備わっています。
ここでは、70年にわたって続けている
雪印ビーンスタークの母乳研究で分かった母乳の守る力をご紹介します。
赤ちゃんを守るってなに?
赤ちゃんはからだも、からだを守るしくみも未熟
母乳は赤ちゃんの成長や発達を促すとともに、未熟な赤ちゃんを守ります
母乳のとおり道「消化管」
赤ちゃんが飲んだ母乳は消化管で分解・吸収されます。
消化管には、栄養素を体内に取り込み、病原菌やウイルスなどは体内に入れない働きがあります。
母乳の赤ちゃんを守る成分
病原体の消化管への付着を防ぐ
消化管は栄養素だけでなく、病原菌など健康をおびやかすものも通ります。
病原菌やウイルスの感染は、消化管の粘膜細胞に付着することから始まります。
母乳には、病原体に結合して、病原体が消化管に付着できなくすることで、
赤ちゃんを守る成分があります。
母乳中には、200種類以上のオリゴ糖が存在します。
母乳オリゴ糖には、病原体が消化管細胞に付着するのを防ぐ働きをもつものや、
ビフィズス菌を増やすものがあり、赤ちゃんの健康に寄与しています。
消化管のバリア機能を高める成分
たんぱく質は消化酵素でアミノ酸に分解されて吸収されます。
しかし、赤ちゃんでは消化酵素の働きが弱く、たんぱく質を分解しきれないことがあります。
さらに、赤ちゃんの消化管では、細胞と細胞の間に大きなすきまがあり、そこを通って病原体や未消化のたんぱく質が体内に侵入し、感染を起こしたり、アレルギーの原因になることがあります。
母乳には、消化管細胞の増殖を促すとともに、細胞同士を密着させることで細胞間の隙間を小さくする働きや、消化酵素を活性化する働きがあります。
母乳の働きで赤ちゃんの消化管が成熟化すると、
消化酵素が活発になるので、未消化のたんぱく質が少なくなります。
さらに細胞間の隙間が小さくなるので、未消化のたんぱく質や病原体は体内に侵入できなくなります。
赤ちゃん自身の抵抗力を高める成分
母乳には、赤ちゃんのNK細胞*を活性化したり、消化管の分泌型免疫グロブリンA(IgA)**の産生を促す働きがあります。
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*:
ウイルスに感染した細胞などを攻撃する、リンパ球の一種。自然免疫(生まれながらに備わっているからだの防衛機構)で重要な役割を担っており、体内でウイルス感染の拡大などを防ぐ役割を担っています。
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**:
眼・鼻・喉や消化管などの外界と接する粘膜表面で病原体や毒素に結合し、それらの機能を無効化することによって、私たちの身体を守っています。
生活者のウェルビーイングをテーマにさまざまな情報を紹介するWebメディア「Welulu(ウェルル)」にて、弊社の「母乳研究」に関するインタビュー記事を掲載いただきましたのでご案内いたします。
▼記事はこちらから
https://wellulu.com/family-growth/26273/
Welulu(ウェルル)
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elulu(ウェルル)について
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